皮膚から小さく盛り上がるできものを総称してイボという場合がありますが、医学的にはウィルスによる腫瘍です。
通常のウィルス性のイボはそれほど感染性が強くなく、少し触れたぐらいでは感染しませんが、小さな外傷から感染して皮膚の他の部位にもイボを引き起こす場合があります。
ただ、性病の一種で外陰部周囲にできる尖形コンジロームなどは感染性が強いです。
小さいイボの場合には自然治癒する場合もあります。しかし、どんどん増えて不安を感じたり、顔や手にできた場合は見た目を気にする方も多いです。長い間治らなかったり、大きくなったり、数が増えた場合は医療機関を受診することをお勧めします。
イボはウィルスが原因となり発症しますが、このウィルスはヒト乳頭腫ウィルスと呼ばれています。ヒト乳頭腫ウィルスは100種類以上も確認されていますが、基本的には良性のものが多いです。
【液体窒素】
液体窒素を用いて、イボを凍結させることで治療をします。最も一般的な治療方法で、多少の痛みや完治までに時間がかかりますが、保険が適用されるため、治療費がお安く済みます。
【ヨクイニン内服】
漢方薬のヨクイニンを内服して治療します。イボが多発している人に向いています。効く人と効かない人がいるので内服しないとイボが消失するかどうかわかりません。比較的副作用の少ない薬で長期間内服を継続して効果を観察します。他の治療と併用することもあります。
【レーザー治療(炭酸ガスレーザー)】
イボに局所麻酔の注射をして炭酸ガスレーザーのメス作用を用いてイボを焼き切ります。出血が少ない利点がありますが、縫合を伴うため抜糸が必要です。足の裏のイボなど液体窒素が効きにくい時に行います。術後ガーゼ交換の通院が必要です。
【メスによる切除】
比較的小さいものであれば、場所によってはメスで綺麗に切って縫合することで早く治すことができます。ただしウイルスは目に見えないので周辺にすでに感染していることもあります。その際は周囲にまた出ることもあります。
【レーザー治療 YAG(ヤグ)レーザー】(自費、梅田院のみ)
炭酸ガスレーザーと異なり、イボの栄養血管にダメージを与えることによりウイルスを消失させます。照射後血豆になりますが、他の治療が無効な場合行うことが多いです。液体窒素よりかなり回数が少なくて済みます。
足の裏の多発した手術できないイボ、爪の周囲にできた液体窒素の効かないイボ、手術しても再発を繰り返すイボなどに行っています。費用は見積もりになりますが、目安としては1センチまでのイボは1回 5,500円程度です。局所麻酔 1,000円